落合務シェフの万能プッタネスカ
落合務シェフのプッタネスカ
「イタリア料理の基本講座 ~定番料理をもっとみがこう~」より
アンチョビとにんにくとオリーブとトマト
どう転んでも美味しい材料を組合せたプッタネスカはやっぱり美味しかったです。パスタだけではなく、お肉とも相性バツグンでした。
プッタネスカの思い出
新人ホヤホヤの頃、都内の独身寮に住んでいました。驚くほど安い家賃は、出費が重なる新人の頃には嬉しかったものです。トイレ、洗面所、お風呂は共同でしたが、朝食、夕食を申し込むことが出来、食事の心配がないのはとても気楽でした。夜中の誰もいない大浴場で、一人湯に温まる贅沢さは今でも忘れません。
ただ、食事は、少なかった。安かったけど、少なかった。
たまにがつんと食べたくなりました。
最寄の駅の近くには、中華料理屋とこれまた雰囲気の良い洋食屋がありました。
この2件には、同期の寮生とウキウキしながら行ったものです。
そのうち夫婦2人で切り盛りしていた洋食屋さんで初めて食べたのが「プッタネスカ」。響きが気に入り注文したら、こりゃまた美味しくてびっくり。
・・・思えば、新人には新人なりの苦労があるんでしょうね。
その年初めてぎっくり腰になりましたもの。
意外に簡単に作れました。
フライパンに多めのオリーブオイル入れ、潰したにんにくを弱火で揚げます。ジュワジュワ、パチパチと心地いい音と、にんにくの芳しい香り。にんにくが見た目にも香ばしくなったところで、切ったアンチョビと黒オリーブを加え、すぐさまホールトマトを加えます。私はオリーブが大好物なものですから、たくさん入れます。アンチョビとオリーブの塩気、トマトの酸味で味も十分。物足りなかったら塩をちょこっと加えます。しばらく煮込んでプッタネスカのソースが完成。
パスタにからめたり
肉にからめたり ※「ピッツァイオーラ」という料理として載ってました。
簡単なのに美味しい。
さすがプッタネスカ!!
ウー・ウェンさんの麻婆豆腐
麻婆豆腐
ウー・ウェンさんの「大好きな炒めもの」から。
この本は、とにかく材料の種類が少ないんです。それでいて、ちょっとしたコツがちりばめられている、そんな素敵な本です。
材料を揃える
中華初心者なもので、トウチが一体何者かさっぱりでした。どうやら、黒豆を発酵させたもので、コクを出すことができるそう。
さてさて
この本は、材料が何で、事前に下ごしらえが必要なものが何で、っていうのがはっきりしていて読みやすいんですよね。下ごしらえでは、豆腐などの材料を切り、調味料を整えます。我が家初デビューのトウチはみじん切りにします。
この中身がつまった甘納豆みたいなトウチがコロコロ転がるもので切るのに苦労しました。
すべての準備が終われば、あとは順序よく材料を火にかけます。肉を炒め酒を加えトウチを加え…それぞれ順序に意味がありそうです。
こういう、火のかけ方のコツ、しっかりと身に付けたい!
出来上がったのは、こっくりと奥行きのありながらも、花椒のシュワシュワっとした華やかさのある、とってもおいしい麻婆豆腐でした。
市販の「麻婆豆腐のもと」とは、まるで種類が違う料理のようです。どちらも美味しいので私は好きですが、こちらの方が作ったあとの自己満足度が高い料理ですね!
こんなにも美味しい炒飯があるとは・・・烏魚子炒飯
からすみ炒飯(烏魚子炒飯)
からすみを食べることができるようになったなんて、酒が好きになった証拠のような気がします。だがしかし、からすみとはいやはやこんなにもエクスペンシブ。
手のかかるおいしいものは、高い。値段とはやはり正直なものです。
からすみにいくら・・・と贅を極めたこの炒飯。
今まで食べた炒飯の中で、ダントツで美味しいです。
こんなに美味しい炒飯をいただくことができるなんて、私って罪ね。
「丹念に素材と向き合う」はずだった、かぶら炊き
ホルトハウス房子「日本のごはん、私のごはん」から
「丸梅さんから聞いたこと」かぶら炊き
かぶを一ついただくために、こんなにも手間暇をかけるなんて。
かつおのだし汁で少々煮込み、1日そのままにして味をしみこませ、最後に花がつおのだし汁でまた煮込む。二日がかりの工程です。
レシピでは天王寺蕪を使用していますが、一般的なスーパーに普段から販売している小ぶりのかぶを使用しました。
美しく見せるために面取りをしたり、鰹節で二段階で煮たり...なんて贅沢なんでしょう。出来上がりがとっても楽しみです。
と、思っていましたが、「1日そのままにして味をしみこませる」時に火を消し忘れてしまった!三時間後に、ふかふかに柔らかくなってしまったかぶを発見。
かぶら炊きづくりは半分の工程で頓挫しました。
でも、「半」かぶら炊きは、おいしいお雑煮に変身。
また今度リベンジします。